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上が通常のエサ、下がアメリカミズアブを使ったエサで育てたマダイ=大阪府立環境農林水産総合研究所提供
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 私たちが身近に食べている養殖魚。育てるためのエサに使われている魚粉について、大阪府立環境農林水産総合研究所(環農水研、羽曳野市)は代わりとなるものの可能性を探っている。このエサでちゃんと魚が育つことを確かめた。世界では、人口増による食料不足の解決策の一つとしても期待されているものだ。

 エサに混ぜたのは、「アメリカミズアブ」の幼虫を粉にしたもの。いわば「虫粉」だ。

 環農水研によると、アメリカミズアブはハエ目ミズアブ科。アメリカ大陸原産で、戦後日本に入り、広く定着した。大きさは幼虫、成虫とも2センチほどになる。人を刺したり、農作物を食べたりすることはない。

 幼虫は、有機物をエサに10日ほどで急激に大きくなる。高たんぱく質で、豚や鶏、ペットのエサとして利用できることが確かめられている。

育てた魚の状態は、そして味は

 魚の養殖では、エサ代はコス…

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